memorandum

試考錯誤

これはあなたのためのものではありません。

今回展示してみて面白かったのは

「分からなかったんだけど?」という人を冷静に分析できたこと。

文句げにとか、むしろ勝ち誇ったみたいに言うひとがけっこういたけど。

個人的には「ご縁がありませんでした」「あなたのための作品ではなかったってことです」としか言いようがない。

よく誰にでもわかる必要はないという理解者の基準に学歴や教養(歴史や文脈理解)を持ってくる人がいてそれは私は好きな考えではないけど、しかし誰にでもわかる…は無理である。

むしろ私は「理解できるかできないかが大切で、出来ないものには興味がない」という人間には見てもらわなくていいと思ってる。そうした時けっしてそういう見方ができる基準には学歴や資産は関係がないのである。存外自分は上等な人間だと思い込んでる人間の思考停止は早い。

アートのコミュニティに擦り寄る人の中には自分は教養(私からするとそれは教養ではない)がある資産があると思い込んでいて、それを若い人…特に女の人に誉めそやして欲しくて仕方ない残念な人も多い。そういう人ほど分からないものへの拒否反応や怯えが強くなる。文句げにもしくはマウンティグぎみに「分からない」と言ってしまう人間は怯えているのだ。そして分からなかったのはあなたのせいでなくて私の画力がどうこうとか分かりやすく尤もらしいしょうもないことを言って欲しいんでしょうね。赤ん坊があやされたいみたいに。

 

できればそういう人には私の作品は見て欲しくないし寄ってきて欲しくない。

そういう意味で、語気強めに発される「分からないんだけど?」という発言は私からすれば試験紙である。

あなたのためのものではありませんでした。お引取りください。